ヤツメウナギ
「うなぎ」という名前ですが、夏によく食べる日本の「うなぎ」とは全くことなる種類です。
見た目はうなぎを少し小さくした程度ですが、厳密には魚にも分類されないこともある、とても原始的な動物です。
「無顎類」という分類にあたり、既にほとんどが絶滅している動物です。
「八つ目」とううのは、目の横に穴のような模様が7つ連なっていることからついています。
顎(あご)がなく、口を開くと、円状に歯が並び、その口で水底や鮭などの大きな魚に張り付いて栄養を摂ります。
特にユーコンに戻る鮭は、その長い川をのぼるため、体にはとてもたくさんの栄養を蓄えます。
そんな鮭から栄養を摂っているユーコン川のヤツメウナギもとても豊富な栄養を持っているんです。
ちなみに、ユーコン川流域の先住民の村では冬の保存食の一つとして漁がおこなわれています。
日本のヤツメウナギ
調べてみると、日本でも漁がおこなわれていました。
しかし、昭和の終わりころをピークに、漁獲高は減少し、今では調査もされないレベルになっています。
「絶滅」しているわけではないけど、安定した量がとれていません。
既に流通しなくなって、十年以上たっている状況。
ヤツメウナギを扱う料理屋も減り、その食文化が失われてしまった状況です。
減少の理由はなんとも言えませんが、日本の漁業は資源管理ができていないと感じてしまいます。