ユーコン川の生態系と環境を考えてみた

ユーコン川はとても雄大

鮭が戻る河川として世界で最も長い川で、獲れる鮭はとても美味しいといわれ「ユーコン」という名前がつくだけで高値で取引されるほどブランド力がついています。

流域面積がとても広く、他にもさまざまな生物が暮らし、チョウザメ、ノーザンパイクや日本のユキマスのような魚もいます。ユーコン川では、日本ではほとんど獲れなくなった「ヤツメウナギ」が獲れていました。

私たちは「ヤツメウナギ」を河川沿岸の村の特産物になるように、ブランド化産業化に取り組んでいます。また日本で漁獲量が激減し、失われつつある食文化がなくならないように取り組んでいきす。

ユーコン川について

ユーコン川はカナダのブリティッシュコロンビア州からはじまり、ベーリング海へ注ぐとても長く大きな川です。

長さは 3,700km、流域面積は832,700平方メートルあり、川幅も広いところは5km近くあります。
河口は三角州を形成し、人口1000名にも満たないエモナックという街があります。


河口の街 エモナック

ユーコンの名前は、先住民の言葉で「偉大なる川」という意味で、大陸に住んでいる先住民にとって、重要な川だということがうかがわれます。流域には様々な村が点在し、漁業や農業を行っています。

ユーコン川は淡水と海水が混じる汽水域が広く、様々な魚が獲れ、チョウザメ、ノーザンパイク、鮭・マス類と釣りをする人にはとても魅力的な川です。

ヤツメウナギは、鮭と一緒に海から川に戻ってくる魚(厳密には魚類ではないそうです)です。
10月頃からヤツメウナギの群れが河口に入り、1日5マイル(8km)ほど登っていきます。

調査の様子。棒でかけるだけで上がってきます。

調査の様子。棒でかけるだけで上がってきます。

12月頃に、ヤツメウナギがとれる最後の街に着き、このあたりで獲れるヤツメウナギは越冬と産卵のためとても脂がのり、長さも太さもとても大きくなります。

冷凍されたヤツメウナギ

冷凍されたヤツメウナギ

ヤツメウナギはとても複雑な一生を過ごすので、豊かな自然環境が必要です。今でもユーコン川にいるのは、人工の開発がほとんど行われなかったためと考えられています。

ヤツメウナギは幼生の時期を、川の底で泥の中のプランクトンを食べて成長します。
成長のためには、平らで柔らかく栄養の豊富できれいな底のある川が必要です。

さらに、大きくなると、鮭などの大型の魚に寄生して海に出て、また川に戻り産卵します。
鮭が戻ることができるきれいな川でないといけませんし、また産卵には砂や小石の川底が必要です。

自然がそのまま残っている環境が必要とされています。

残念ながら、日本ではダムの建設や治水により川の自然が破壊され、ヤツメウナギが育ちにくい環境になってしまいました。
漁獲量は昭和60年代をピークに年々減っていき、平成26年は確認できないほど量が減っています。


引用 2010 国土交通省北海道開発局 札幌開発建設部
http://www.sp.hkd.mlit.go.jp/kasen/10chisui100/ryuikishi/r4_05.html

日本での現状

日本では北海道と新潟や東北地方で主に食文化として残っています。
新鮮なものは刺身にすることもあるとか。

脂がのっているので、脂をうまく利用した鍋や甘露煮・佃煮やかば焼きにして食べるのが一般的です。
他に漢方、中華系の料理でも用いられていました。

団塊よりも上の世代は知っている人が多いのですが、近年は漁獲量も減り、とても珍しい食材になりつつあります。

市場の関係者やヤツメウナギを扱っているお店の人に聞いたところ、ここ数年はほとんど手に入らないいうことでした。お店に入ってきたとしても、サイズはとても小さく、年間を通して数匹ということで、市場でもほとんど流通が行われておらず、まとまって入荷することはほとんどない。

このままでは日本でヤツメウナギを食べる文化がなくなってしまいます。

2015年の冬 輸入を試みる

2015年の冬、ユーコン川で最後にヤツメウナギがとれる村から輸入をしました。
試験的に実施し、串焼き、佃煮、干物にしてみました。

初めて、日本の弊社宛に輸出した際の様子

初めて、日本の弊社宛に輸出した際の様子

とても寒い冬を過ごすので、脂を蓄え丸々と太っています。

都内のかば焼き屋で試してもらい、とても喜んでいただきました。
大きさ、脂の質は近年日本で獲れていたものよりも比べ物にならないほど良いとおっしゃっていただけました。

串焼きの準備

串焼きの準備

アラスカ産のヤツメウナギ「寒ヤツメ」は目黒の「八つ目やにしむら」、巣鴨の「八つ目やにしむら」で串焼きとして食べることができます。

>> 八ツ目や うなぎ にしむら 巣鴨店様
>> 八ツ目や うなぎ にしむら 目黒店様

アラスカの村の人々も、自信を持ち、翌シーズンからはユーコン川の特産物として、さらに品質や日本市場向けに対応していくことになっています。

商標登録申請

弊社で扱うユーコン川であがったヤツメウナギを「寒ヤツメ」として商標登録に申請しました。
特産物の1つとして認知が広がるように、鮮度の管理や大きさなどの基準の作成など行い、食材としての品質を向上目指すことにしています。

今後について

ユーコン川にはヤツメウナギの他に様々な動植物が生存しています。
今後も引き続き現地の方と調査を行い、現地の特産物を作っていく予定です。

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プロジェクトの報告

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